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http://biohazard4.jp/前作『3』が正直アレな出来だったけど、今回は原作を理解した作品づくりで(たまに暴走するけど)本人もゲーマーなポール・W・S・アンダーソンが監督で多少は期待していたワケですが。観終わってみると色々面白い展開(ネタ)は含んでいるのに、ソレを上手く料理出来なくて、消化不足だったり次作へ丸投げしていたりと何とも勿体無い映画で御座いましたな。
それが最も目に付いたのが、ミラ・ジョヴォヴィッチ姐さん演じるアリスとショーン・ロバーツ演じるウェスカーの扱い。作品を重ねる毎にドンドン能力付加強化されて、「3」時点でボスキャラより強いとゆーパワーインフレを起こしていたアリスさん(※余りの強さに無意識に敬称付き・汗)ですが、ソレを『T-ウィルス中和剤』を使ってリセットするトコロについては「おー、そうキタか。マァしょうがないよな。延々無敵モード見せられても正直退屈だし」と思った次第で。
で。T-ウィルスの影響が無くなったアリスさんがどんな風に一生懸命頑張るのかな、と期待していた数分後の私の眼に映ったのは、
相変わらずの無敵モード・アリスさんでした、と(笑)。変わったトコと云えば傷が治りにくくなった(多分死んでも復活しない)のと、念動力(テレキネシス)が無くなったぐらい。つまりは、あの驚異的な身体能力はT-ウィルスが原因じゃなくて『素』の状態だったのか。ありえねえマジありえねえ(汗笑)。折角『普通の人間』に戻ったのだから、もっとピンチになってハラハラさせてくれると思っていたのに。
一方、ウェスカーはアリスと同じT-ウィルス保菌者なので、どんなスーパーボスキャラになっているのかと思っていたら、結局はゴキブリ並の不死身っぷりとマトリックスみたいな
高速弾避けダンスをするだけなチョット愉快キャラになっているし。
最近のゲームをやっている人曰く、「ウェスカーはあんなキャラだよ」とか云ってますけど、その辺どうなんだろ?
物語については冒頭の東京本社(支部?)のアリス軍団大進撃が10分程度で終わってしまったのが少し勿体なかったですが、中盤からのゾンビ物お約束の立て籠もり→そして脱出描写も面白く、退屈させまいとするサービス精神は感じましたな。そして過去作やゲームからのキャラが多数出てきて、いかにも最終決戦へ近付いていく雰囲気も良かったンですが、最後の最後で「もうチョット続くよッ」なオチは本当にもうやめてー、としか(汗)。それなりに綺麗なオチが付いたのにアレは本当に蛇足としか。……まぁ、久しぶりにシエンナ・ギロリー演じるジル・バレンタインが出て来たのには素直に嬉しかったケド。
映像については「アバター」以来の3D専用映画だけに立体具合とか奥行き描写、デジタル故の精緻さは素晴らしかったのですが、スローモーションの多用が正直ウザかったり。「ほらほら、こんなにお金が掛かった映像なんだよー」と云うスタッフの声が聞こえる感じで。
モンスター類はサイレントヒルに出て来たような(苦笑)ゲーム版ではお馴染み「マジニ」などが出て来て、ゲームファンにも配慮が感じさせるのは流石はポール・W・S・アンダーソン監督。しかし、最近の「バイオ」は遊んでいませんが最早ゾンビゲーではないのか?(汗)。
●総合評価 75点
3D映像の面白さで+10点増ぐらい。多分次回作も観に行くンだろーなぁと(苦笑)。
シリーズ通して順位を付けるのなら2>4(今作)>1>3かな。
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